「自慰」は「自分で慰める」からネガティブ? セルフプレジャーとの違いを考えてみた
「海外ではセルフプレジャーって言うのに、日本語の自慰って、自分で慰める感じがネガティブだよね?」
先日、そんな話題になりました。
たしかに、「自分を自分で慰める」と聞くと、ちょっと可哀想な感じがして、ネガティブに感じる人もいるかもしれません。
セルフプレジャーの「pleasure」は、喜びや楽しみ、快を表す言葉。
こうなると、
「海外はすごい!日本は遅れている!」
という話になりがちです。
でも、本当に日本語の「自慰」は、「自分で自分を慰める、可哀想な感じ」なのでしょうか。
なんとなく気になったので、調べてみました。
「慰める」には、こんな意味がある

「慰める」の意味を調べてみると、
・心を楽しませる
・心をなごやかに静める
・心を晴らす
・気をまぎらせる
・いたわる
といった意味があります。
「慰める」は、悲しい人を励ますことだけではありません。
心を落ち着かせたり、楽しませたり、いたわったりすることも「慰める」なんです。
「慰める=可哀想な人を慰める」という意味だけではありませんでした。
さらに古語の「なぐさむ」
「心が和らぐ」「気が晴れる」「気がまぎれる」という意味だけでなく、「楽しんであそぶ」という意味もあります。
そう考えると、
「自慰=かわいそうな自分を慰める」
というイメージはなんとなくあったとしても、言葉の意味そのものが、ネガティブなものだけではないことがわかります。
自分の心を楽しませる。
自分をいたわる。
自分の心をなごやかにする。
そういう意味も「慰める」には含まれているんですね。
「自慰」と「セルフプレジャー」

「自慰」と「セルフプレジャー」は、完全に同じ意味の言葉ではありません。
英語では、性行為としての「自慰」を表す言葉として masturbation(マスターベーション) が一般的に使われています。
「self-pleasure」は、「自分自身に喜びや快を与える」という、現代の性の健康やウェルネスの文脈で使われています。
じゃあオナニーは?と思ってついでに調べました。
「オナニー」は、ドイツ語の Onanie(オナニー) に由来します。
旧約聖書『創世記』に登場する「オナン」という男性の名前に行き着きます。
オナンの兄が亡くなり、当時の社会的な慣習として、弟であるオナンが兄の妻タマルとの間に子をもうけ、兄の家系を継ぐことが求められました。
ところがオナンは、自分から生まれる子どもが兄の子孫として扱われることを望まず、タマルとの性交の際に妊娠を避ける行為をします。
聖書では、その行為が神の目に悪とされ、オナンは死ぬことになります。
これはオナンが自慰をしたという話ではなく、膣外射精という避妊のように思うのですが、後世の解釈によって、この物語が自慰や射精の問題と結びつけられるようになり、そこから「Onanism」「Onanie」という言葉が生まれ、「オナニー」という言葉につながっていった様です。
こうして調べてみると、
「自慰」
「オナニー」
「マスターベーション」
「セルフプレジャー」
どれも、同じものを指す場面がありながら、それぞれに違う歴史や言葉の背景があります。
そして、その言葉から受けるイメージも人によって違います。
「オナニー」と口にするのは少し恥ずかしい。
「自慰」という言葉には、なんとなく硬さやネガティブさを感じる。
「セルフプレジャー」なら、少し言いやすい。
そんな違いを感じる人もいるかもしれません。
フェムケアと性の発信

デリケートゾーン周辺の話をしていると、どうしても性の話題が出てきます。
性についてタブー視されすぎたり、「恥ずかしいこと」「悪いこと」というイメージを強く持つ必要はないと思っています。
でも、だからといって、何でも開けっぴろげにすればいいとも思っていません。
特にSNSで性について発信することは、難しいなと感じます。
日本人が持つ「恥じらい」や「奥ゆかしさ」も、私は大切にしながら、人には聞きにくい性の話を、必要なときには気軽に話せる場所もあればいいと思っています。
セルフプレジャーについても同じです。
興味がある人もいれば、必要を感じない人もいる。
楽しみたい人が罪悪感を持つ必要もないし、興味がない人が無理に取り入れる必要もありません。
それぞれが、自分にとって心地よい選択をすればいい。
今回わかったのは、
日本語の「自慰」にも、私たちが感じているほどネガティブではない意味が含まれている
ということでした。
言葉のイメージは、私たちの感覚にも影響します。
「慰める」には、
自分の心を楽しませること。
自分をいたわること。
自分の心をなごやかにすること。
そんな意味もあって、
それって自分の身体をやさしく洗うことや、心地よい香りだったりゆっくりお風呂に入ることで自分が喜ぶことを自分にしてあげる。
そんな小さなことの積み重ねなのかもしれません。
FEMSIRのホイップウォッシュで、自分の身体をいたわる時間も、そのひとつ。
「自分を大切にする」って、もっと身近で、もっと自由でいい。
性についても、身体についても、自分自身と上手にご機嫌に自由に付き合えたらいいなと思っています。

